【新形式・英文要約】英検準1級 要約問題の特徴と対策

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こんにちは、みるです。
今回は2024年度から導入された英検準1級の要約問題(英文要約、English Summary)の特徴と対策について書いていきたいと思います。英文要約は大問4で、リーディングの後、ライティングの1問目の位置にあります。2問目が英作文(English Composition)です。

そもそも、英語から英語への要約問題という形式は、多くの方、特に中高生は経験がないのではないかと思います。2級でも要約問題が導入されましたので、要約問題自体が初めてで不安という方は一度2級の要約問題で基本を確認しておくといいかもしれません。

馴染みがないために、対策が億劫になっている方も多いのではないかと思います。今回はそんな方への取り組みのヒントになればと思いますので、ぜひ読んでみてください。

英検準1級のその他の対策についてはこちらをご覧ください。

英検準1級 要約問題の構成

newspaper

敵を知るのが攻略の第一歩です。英検準1級の要約問題がどんな出題形式なのか見ていきましょう。

英検準1級の要約問題

・3段落構成(約200語)の英文を60〜70語の英文に要約する
・3段落は導入、賛成意見、反対意見
・もとの文章の難易度は英検2級の長文くらいのレベル

3段落構成の英文をぎゅっと短くしていく問題になります。もとの文章が200語、要約が60から70語ですので、情報の取捨選択が重要になります。構成はわかりやすく、3段落にわかれており、原則、話題の導入、賛成の人(supporters)の意見、反対している人(critics)の意見が順に書かれています。

もとの文章の難易度は英検2級の長文くらいのレベルです。多くの場合、英検2級に合格されてから準1級を目指されていると思います。余裕で合格している方はあまり問題ないかなと思うのですが、英検2級の長文が極端に苦手だと感じている方は先に英検2級の長文を精読する練習をすると良いと思います。

重要なのが、要約のバランスです。対策方法は後述しますが、要約というからには①そもそも何の話をしているのかを伝える、②賛成と反対の立場をバランスよく盛り込む、③接続詞などをうまく使って、文章の展開をしっかり見せるというのが大切になってきます。

なお、過去問題は英検の公式HPに3回分掲載されています。こちらもぜひチェックしてみてください。

英検準1級 要約問題の対策

strategy

どんな問題か把握したところで、要約問題の対策について見ていきましょう。

重要な文をピックアップして編集する

文章中のキーセンテンスを探していきます。英検2級の要約問題の場合は、情報が1つ〜2つの文にまとまっていることが多いのですが、準1級の場合は大事な文をピックアップして統合したり、簡潔な文に書き換えたりする必要があることが多いです。後に言い換えをするので、簡単にまとめておくぐらいで問題ないですが、ダラダラ文をつなげるとすぐ語数オーバーしますので気をつけましょう。ディスコースマーカーに着目するのも大事な文を見つけるヒントになります。

2級も含め、要約が1段落の内容だけで終わってしまっている方を見かけることがあります。単純に時間が足りないだけかもしれませんが、その場合、評価がかなり低くなってしまうことが予想されますので、できるだけ文章全体の内容に言及できるようにしていきましょう。

具体例は除く

具体例は除きます。ただし気をつけてほしいのは、具体例と要約上必要な要素は分けて認識する必要があるということです。

例えば、「ある制度がさまざまな国で導入されている」という内容の文章で、どのような国で導入されているのかについて、日本やアメリカなどに言及があった場合、これは要約上不要です。しかし、「日本での習慣」についての文章で「日本」への言及が全く無いと要約としては不完全です。

もともとの文章から変換する

要約問題に取り組むうえで大切なのが、もともとの文章から表現を変換することです。さまざまな方法がありますが、ここでは代表的なものを紹介します。

文章変換のヒント

・言い換える
・文の構造を変える

・言い換える

まずは、単語と単語、単語と熟語、熟語と熟語で言い換えてその部分を入れ替える方法です。例えば、participateをtake part inにしたり、manyをvariousにしたりといった形です。

注意したいのは、相互に言い換え可能でない表現を使ってしまうケースです。日本語で意味を覚えている方が多いと思いますが、使い方までしっかり理解したうえで使う必要があります。他動詞と自動詞の区別ができていない方などに起こりやすいので、自信を持って使える表現を使うとともに、そういった表現を増やす努力を普段からしてみましょう。

 

・文の構造を変える

「言い換え」よりもやや高度なのが「文の構造を変えること」です。能動態を受動態に変える、などが代表的ですね。

また、無生物主語の文が作れると英作文などでも重宝します。例えば、You can create what you want with the machine.という文があったとします。The machineを主語とした文にするならThe machine allows you to create what you want.といった形になります。無生物主語にすると、そもそも本動詞(メインの動詞)が変わることが多いので、他の文との差も出しやすくなります。

 

接続詞を効果的に使って文と文をつなげる

接続詞をうまく使えるかどうかは2級からの重要なテーマです。要約問題はパターンがほぼ決まっているので、反対意見のところで、文章中でon the other handが使われていたら要約ではhoweverを使うなど、いくつか候補を持っておくと便利です。

 

final check

最終チェックする

最終チェックをしていきます。

個人的には、要約問題は全体のバランスを見て訂正などしていく場合もありますので、ほぼ書く内容が決まってから解答用紙に書いていくのがおすすめです。英作文も含め、いきなり書き始める人が多いのですがある程度の準備はしてから書き始めたほうが結局はいいものが仕上がると思ってください。時間の余裕なども見ながらですが、ぜひ検討してみてください。

最終チェック

・条件にあっているか(語数など)
・客観的に見て元の文章の概要が伝わる要約になっているか
・単語・表現・構造の繰り返しはできるだけ避けているか
・誤字・脱字はないか

・条件にあっているか

英作文もそうですが、そもそも条件にあっていなければ採点されないおそれもあります。2025年度から、語数の「目安」(準1級以上はsuggested lengthとされていたもの)が撤廃になり、語数の幅が明確になりました。要約問題では多くの場合「多すぎる」のが問題になりやすいので、オーバーしないようにしていきましょう。また、語数が少なすぎる場合は、何らかの要素が足りていない可能性が高いです。

 

・客観的に見て元の文章の概要が伝わる要約になっているか

当たり前ですが、元の文章の概要が伝わる要約になっている必要があります。しかし、一定数の方が、重要な要素が抜けていることが多いです。いろいろな原因があるとは思いますが、多くの場合、書き上げることにフォーカスしすぎて本来の目的を忘れているのかなと感じます。また、そもそも文章の内容が理解できていない場合も、要約を見れば採点者には伝わりますので、小手先のテクニックに頼りすぎずに普段から英文をたくさん読んで経験を積んでください。

 

・単語・表現・構造の繰り返しはできるだけ避けているか

同じ単語・表現・構造の繰り返しはできるだけ避けましょう。単語や表現の言い換えが出尽くしてしまっていたり、言い換えが難しいと感じたりする場合は、代名詞や並列表現などを使ってみましょう。

構造の繰り返しは、英作文などでも度々指摘するのですが、どうしても幼稚な印象を受けます。いままで学んできた文法事項を駆使してできるだけ異なる構造の文を用意するようにしましょう。

 

・誤字・脱字はないか

誤字・脱字のチェックも重要です。特に文章中にある単語については書き写し間違いがないように注意を払いましょう。

できるだけ準備して受験を

prepare

今回は英検準1級の要約問題について構成の確認と対策のご紹介をしていきました。英検準1級は、内容が難しいリーディングとのバランスも大事になってきます。時間配分は人それぞれですが、ノープランで臨むのはおすすめしません。過去問等も活用し、自分なりの戦略を立てて臨んでみてください。

英検準1級のその他の対策についてはこちらをご覧ください。

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