海外に旅行する際にまずはじめにぶつかる英語の壁が、空港の入国管理官(イミグレーション・オフィサー)による質問ですね。10カ国以上渡り歩いてきた私の経験から言っても、国によって厳しさは全く異なります。
あまりに変な返事をすると最悪の場合、入国を拒否されるケースもあります。というのは極端なケースで、予習のために「えいごログ」にたどりついたあなたなら大丈夫!それではさっそく学習していきましょう。
入国審査で聞かれることってなに?!
そもそも空港の入国審査は何のためにあるのでしょうか?
(答)ー 自国に怪しい人間や犯罪者を入国させないためです。
だから入国審査では、入国の目的、期間、滞在先などを聞きます。特に滞在期間とビザの期間がズレているなんてことがあると入国は許可されません。英語が流暢である必要はないですが、最低限のコミュニケーションが取れないと不審者扱いされてしまう可能性もあります。
入国審査で用いる英語<実践編>
それではさっそくイミグレーションオフィサーと対話してみましょう!
(パスポートを手渡す)
Sightseeing.
Two weeks.
At a hotel in London.
I'm a salesperson.
いかがでしょうか?
入国審査で使える英語対応事例集
さて、実践形式で英語のやり取りを見てもらいましたが、実際に上記の例のように会話が進むとも限りません。
対策のためにフレーズ集を用意したので、チェックしていきましょう!
定番の質問1 What's the purpose of your visit?
「あなたの旅の目的はなんですか?」という意味です。
外国人に聴くならテレ東の「Y◯Uは何しに日本へ?」に近い表現です。
「Are you here for business or pleasure?」と聞かれることもあります。
pleasureは直訳すると喜びですが、ここでは「遊び・観光」くらいの意味で、仕事なのか遊びなのかを聞かれていると思ってください。
考えられる一般的な答えを以下で解説します。
なお、はっきりした目的がない場合でも何らかの答えを言いましょう。
海外では自己表現ができない人は不審者扱いされやすいです。
定番の質問2 How long are you going to stay in ~.
「〜(国名)にどれくらいの間滞在しますか。」という質問です。
ビザの期間を超えて不法滞在しないように入国審査の段階でよく聞かれる質問です。
もっとこなれた表現だと「How long will you be staying in ~.」となりますが、意味としては同じです。
期間も1日単位で正確に伝える必要はありません。
なお、ビザの期間を超えた滞在期間を言うと別室に連行され、最悪の場合そのまま帰国させられる危険性があります。
慣れていない方はビザの種類・期間を事前にしっかりと確認しましょう。
多くの国では日本のパスポートであれば3ヶ月程度はビザ無しで滞在を認めてくれる場合が多いです。
定番の質問3 Where will you be staying?
海外旅行時での滞在地を聞いています。
ホテルや友達の家、ユースホステルなど様々な場所が考えられますが、例えば有名ホテルの場合はそのままホテル名を言えば伝わるケースが多いです。
小さなホテルやホステル、ドミトリーなど安い宿に泊まる際は、念の為事前に住所を控えておくことをおすすめします。
有名ホテルの場合はそのままホテル名で通じます。「At the Windsor.」
友人宅が怪しいと思われると、根掘り葉掘り聞かれて時間がかかる場合があるそうですが、事前に住所や名前などは英語で伝えられるようにしておきましょう。名前も住所もわからない友人宅に泊まるというのは常識的に考えてもちょっと怪しいです。
定番の質問4 What's your job(occupation)?/What are you doing?
仕事はなにか尋ねる質問です。
なお、occupationは少しむずかしい単語ですが、最も自然に職業を尋ねる表現です。
仕事の種類や言い方によって表現は様々ですが、汎用的に使えるものを中心にご紹介します。
「I'm an engineer.」と答えましょう。
「I'm a housewife.」がもっとも自然な言い回しです。
しかし本当に無職ならば仕方ないのですが、少しでもアルバイトや家事をしていれば、「part-time job」や「housewife」と答えましょう。
定番の質問5 Do you have a return ticket?
「帰りのチケットを持っているか」という質問ですね。
何でこんなこと訊くのだろうと思いますが、要は不法滞在、不法労働をさせないためです。
入国者が、高い飛行機のチケットをちゃんと往復分買っていれば、不法に滞在するリスクは減りますからね。
各国で異なる入国審査の実情
入国審査の手順は国によって大きく異なります。
オーストラリアやアメリカのように電子パスポートを導入していてほとんど自動で審査してくれる国もあれば、イギリスのようにしっかりと質問される国もあります。
またお国柄で審査もテキトー!(笑)という国もあります。
入国審査がかんたんな国
まずは経験上、入国審査がかんたんだった国を紹介します。
いくら審査が軽いとはいえ、悪目立ちすると良いことはないですよ。
・フィリピン
・台湾
・香港
・韓国
・ニュージーランド など
入国審査が厳しい国
・オーストラリア
・イスラエル など
個人的に記憶に残っているのが「イギリス」。入国管理官に笑顔がなく、質問攻めにもあってちょっとしたトラウマです。フランスから夜行バスで入国しようとしたから、たまたま厳しかったのかもしれません。2回目に訪れた際はユーロスターでの入国だったので、難なく通過できましたがBrixitの関係で係員がサボタージュしており、大変長く待たされました。
オーストラリアは食料輸出国なので、食べ物の持ち込みにすごくうるさいです。大きなバックパックを持っていったら全部ひっくり返されて調べられました。しかも元に戻してくれないので、自分で荷物を詰め直すハメに…。
イスラエルは言わずとしれた軍事国家。当然国境警備に余念はなく、空の玄関である空港でも厳しい審査を課せられます。想像が厳しすぎて、実際行くと思ったよりも優しく感じるかもしれません。
まとめ
空港での英語の使い方理解できましたか?どこの国に行くにしても入国審査は必ずつきまとう課題です。
なれるとなんてことはないのですが、初めてだと緊張しますよね。しかし、相手の問いかけに真摯に対応していれば多少の間違いには目をつぶってくれます。
かんたんな英語でもいいので、意思疎通できるように準備しておきましょう!