【保存版】英検2024年度から問題形式リニューアル!まとめ解説

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2023年7月に、英検は2024年度以降で問題形式の大幅な変更(リニューアル)を予定していることが公開されました。対象となるのは英検3級以上の各級で、現時点では2024年第1回(2024年5月頃の試験)から変更を予定しています。本記事では、変更ポイントの詳しい情報についてまとめています。

変更される内容


(英検協会お知らせより抜粋)

全体的には、英作文の変更が主となっています。リスニング問題には各級とも変更がありません。今回の変更で最も大きな影響を受けるのは、英作文が安定しない小学生の受験者と思われます。またリーディングのみで点数を稼いでいたタイプの受験者も要注意です。各級によって具体的な変更内容は異なりますので、以下級別に分けて説明をしていきます。

ライティング技能の変更箇所

まずは最も変更の激しいライティング技能について確認をしておきましょう。級別に変更内容が異なりますので、必ずご自身の受験級の最新情報をチェックするようにしてください。

3級

3級変更ポイント

・ライティングのみ1題追加(R,L,Sなど他の技能は変更無し)
・追加されるライティング問題は「Eメール返答問題」
・トータルの筆記試験時間は15分延長

ライティング技能のみに変更が発生します。英作文が1題から2題に増加し、E-mail問題が出題されるようになります。このE-mail問題、実は以前は英検準1級で出題されていました。(もちろんレベルは全く異なります)

英作文は、自分で自由に返事を考えて書く形式です。内容としては都立高校入試の英作文に類似していますので、中学卒業レベルとされる3級のレベルとしては適切な問題と考えられます。指定語数は15〜25語です。

また試験時間は15分間の延長となります。英検協会の想定としては、追加される英作文は15分で解けるということのようです。

準2級

準2級変更ポイント

・ライティングに1題追加
・リーディングの語彙問題・長文問題が一部削減
・追加されるライティング問題は「Eメール返答問題」
・トータルの筆記試験時間は5分延長

3級同様、英作文が1題から2題に増加し、E-mail問題が出題されるようになります。また試験時間の調整のために、リーディングの語彙問題・長文問題の一部が減らされます。

問題文で指定された通りに、自分で返事を考えて書く形式です。3級に比べてEメール文自体が難しくなり、また問題文によって書く内容に指定があるため、自由英作文の3級とは異なってテンプレートによる対策が立てにくいと思われます。指定語数は40〜50語です。

試験時間は5分の延長となりますが、リーディングの問題が減らされるため、追加されるEメール問題に対しては20分程度の時間が割けるものと推測されます。(語彙問題・長文問題からそれぞれ3〜4問程度が削減されると予想しています。)

2級

2級変更ポイント
・ライティングに1題追加
・リーディングの語彙問題・長文問題が一部削減(それぞれ3〜4問程度が削減されると予想
・追加されるライティング問題は「長文要約問題」(150語程度の英文を45〜55語に要約
・トータルの筆記試験時間は変更なし

ライティング技能で英作文が1題追加されます。追加される英作文は150語程度の英文を45〜55語に要約する問題です。圧縮率は、1/3程度です。要約問題なので、元の文章を理解するリーディング能力も試されます。

英作文の問題が追加される一方で、リーディングの問題が一部削減されるため、全体としての筆記試験時間は85分で、変更はありません。(語彙問題・長文問題からそれぞれ3〜4問程度が削減されると予想しています。)

出る文章によって要約内容は変わるため、最低限の語彙力や長文読解力がなければ解けない問題になると考えられます。またテンプレートでの対策も一部に限られる想定です。

準1級

準1級変更ポイント

・ライティングに1題追加
・リーディングの語彙問題・長文問題が一部削減(それぞれ3問程度が削減されると予想
・追加されるライティング問題は「長文要約問題」(250語程度の英文を60〜70語に要約
・トータルの筆記試験時間は変更なし

ライティング技能で英作文が1題追加されます。追加される英作文は250語程度の英文を60〜70語に要約する問題です。2級に比べて圧縮率が1/4程度に上がっており、より端的に要所を表現することが求められます。

英作文の問題が追加される一方で、リーディングの問題が一部削減されるため、全体としての筆記試験時間は90分で、変更はありません。(語彙問題・長文問題からそれぞれ3問程度が削減されると予想しています。)

出る文章によって要約内容は変わるため、最低限の語彙力や長文読解力がなければ解けない問題になると考えられます。またテンプレートでの対策も一部に限られる想定です。

1級

1級変更ポイント

・ライティングに1題追加
・リーディングの語彙問題・長文問題が一部削減(3問程度が削減されると予想
・追加されるライティング問題は「長文要約問題」(350語程度の英文を90〜110語に要約
・トータルの筆記試験時間は変更なし

ライティング技能で英作文が1題追加されます。追加される英作文は350語程度の英文を90〜110語に要約する問題です。圧縮率は低位級とさほど変わらないものの、出題される要約元の記事のレベルが高く、内容を把握して要約を書くのに時間がかかると思われます。

実際に筆者は1級の新形式想定の問題を解いたことがありますが、1級のリーディングとライティングで約9割取れている私でも、時間的にはかなりギリギリになりました。英作文の練習は必須となると思われます。

英作文の問題が追加される一方で、リーディングの問題が一部削減されるため、全体としての筆記試験時間は90分で、変更はありません。(語彙問題・長文問題からそれぞれ3問程度が削減されると予想しています。)

出る文章によって要約内容は変わるため、最低限の語彙力や長文読解力がなければ解けない問題になると考えられます。またテンプレートでの対策も一部に限られる想定です。

スピーキング技能の変更箇所

スピーキング技能は準1級のみ変更が生じます。準1級受験者は確認をしておきましょう。

準1級

受験者自身の意見を問う問題(No.4)に話題導入文が追加されます。

特に大きな変更ではなく、受験者にとっては話題導入文があったほうが答えやすくなるので、試験の難易度という意味ではわずかに易しくなると言えます。

元々の準1級のNo.4は、脈絡のない問題が話題の導入もなくいきなり飛んできていたので、英語力の前に予想外過ぎて答えが出せないという受験者が一定数いたものと思われます。答えを考える時間や題材をもらえるので、受験者にとってはプラスの変化でしょう。

リーディング技能の変更箇所

リーディングは準2級以上の各級で、概ね語彙問題が3〜4問、長文問題が3〜4問程度問題数を減らされると想定しています。(独自の想定であり、英検協会の発表があったわけではありません。)

ただし、リーディングの技能を軽視して良いわけではなく、むしろ1問あたりの配点が大きくなるので、ミスによる失点が大きく響くようになります。また準2級ではEメール応答問題、2級以上では長文要約問題が出題されるため、そこで文章を読み解けなければ必然的にライティングの点数にも悪影響が出てきます。

リスニング技能の変更箇所

今回の変更で、唯一リスニング技能だけは全級において変更はありません

まとめ

英検のリニューアルについてご理解いただけましたでしょうか。英作文が各級で1題追加となるのが大きな変更点でしたが、その影響で準2級以上の各級では、リーディング問題が減らされて1問あたりの配点が大きくなることが予想されます。

特に上位級(2級以上)では、筆記試験の時間が足りなくなることも出てくるので、新形式のライティングの練習を積むことはもちろん、普段からタイムマネジメントの癖をつけて問題に臨むことが重要になってくるでしょう。

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