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こんにちは、みるです。

ニュースでもたびたび取り上げられている「教育改革」の一環として、

これまで行われてきた「センター試験」に代わり、2020年度から「大学入試共通テスト」が導入されます。

国語や数学で記述式の問題が導入されるなど、大幅な変更が予定されていますが、
なかでも英語は小学校教育から見直しが始まっており、大学入試共通テストの英語に関しても対策が必要だと考えられます。

まだまだ情報が少ない段階ではありますが、公式発表されている情報や民間試験の情報などをまとめてみました。

2019/7/2追記:TOEICの取り下げが公表されましたのでこれに対応した内容に更新しました。
今後一切参加しないかは不透明ですが、システムの煩雑さが改善できないことにはしばらく参加は見送られるのではないかと思います。受検を検討されていた方はご注意ください。
(関連外部記事はこちらです。)

お急ぎの方は、気になるところからご覧ください。

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英語改革の背景

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これまでの英語の試験の多くは「読む」「聞く」が中心でした。

センター試験の英語もそのとおりでしたが、近年の4技能「読む」「書く」「聞く」「話す」を重視する流れにそぐわず、いわゆる「英語力」を適切に評価できているのかということが問題視されていました。

新しい試験である「大学入試共通テスト」では、より実際に使う英語に近い出題をし、適切に英語力を測ることを目指しています。

ただし、センター試験のような一斉の試験で「書く」「話す」の能力の評価は難しいと判断し、民間の試験・資格などを利用して、大学側が必要に応じて受験者の能力を評価できる、という仕組みにしたのが大きな変更点です。

なお、試験は次期学習指導要領を学ぶ生徒が受験する年度に当たる2024年度以降とそれ以前とで出題内容・形式・制度などが異なる可能性が高いと考えられます。

大学入試共通テストの概要や各種資料に関しては、
主催する独立行政法人 大学入試センターのページにありますが、
資料が多いので要点を以下にまとめています。

導入後の仕組み・活用方法

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ここでは、まず大学入試共通テストの英語がどんな仕組みになるのかざっくり見ていきます。

こんな仕組みに

まず、「センター試験」の代わりとなるものが、「大学入試共通テスト」です。この試験では「読む」「聞く」を中心に評価します。

大学入試共通テストを受験するには、「共通ID発行申込書」を提出し、共通IDを発行する必要があります。高校に在学している方は高校で一括申し込みします。

これとは別に4技能を評価するために用いられるのが、民間で広く実施されていて一定の評価がある英語の試験の結果です。大学入試英語成績提供システムという仕組みです。

基本的には高校3年生の4月〜12月に共通IDを使って受験した結果が2回まで受験者本人と大学入試センターに送られます。

活用方法

この結果は大学側の要請があって開示され、大学側での活用方法は一律ではないようです。

また、大学入試共通テストを利用しない、いわゆる「推薦」などにも利用することができます。

例えば、こんな活用のしかたが考えられています。

<大学における活用例>
・ 資格・検定試験での一定水準以上の成績を受験資格とする
・ 資格・検定試験の結果に基づき、大学入学共通テストの英語の成績に加点
・ 資格・検定試験の結果に基づき、個別試験における加点・みなし満点等
・「総合型選抜・学校推薦型選抜」における評価材料として活用

ただ、受験機会の公平性などの観点などから、上記の制度を積極的に利用するかについては慎重な意見が多いのも現状です。

志望校がおおよそ決まってきたら、各校の対応について調査しておく必要がありそうですね。
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解説!大学入試共通テストの「英語」はこうなる!

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ここからは、大学入試共通テストの「英語」がどんな出題形式になるのか確認していきます。

構成はリーディング80分(100点満点)リスニング30分(100点満点)です。

センター試験と時間は変わりませんが、いろいろな技能を重視していることを加味して、配点が変わります

リスニングのウェイトがかなり大きくなるのですね。

また、英語に関しては全問選択式であることは変更ありません。

では、現在公開されている「令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト問題作成方針」やプレテストの内容から探ってみましょう。

発音・アクセント・語句整序の出題について

4技能のうち「読むこと」「聞くこと」の中でこれらの知識が活⽤できるかを評価する。
したがって,発⾳,アクセント,語句整序などを単独で問う問題は作成しないこととする。

現行のセンター試験では出題されている、発音、アクセント、語句整序問題が出題されない、もしくはより実戦に近い形で出題される可能性が高いことがわかります。

これまでに実施されているプレテストのリーディングの出題内容を見ても、短文単体での出題は全くなく、長文で「読む力」を把握することに重きをおいていることがわかります。

CEFRを参考に設問設定

level

「リーディング」「リスニング」ともに,ヨーロッパ⾔語共通参照枠(CEFR)を参考に,各 CEFR レベルにふさわしいテクスト作成と設問設定を⾏うことで,A1 から B1 レベルに相当する問題を作成する。
また,実際のコミュニケーションを想定した明確な⽬的や場⾯,状況の設定を重視する。

CEFRとは...

Common European Framework of Referenceの略。

欧州内外においてシラバスやカリキュラムの元になったり、試験や教科書に使用される共通の基準です。

語学のレベルをA1〜C2まで定義しています。

試験問題については内容をこれに沿ったものにすることで、狙いに合致し、かつできる限り均質な試験を構築することが可能になります。
ここで、CEFRレベルの定義がどんなものなのか確認してみましょう。
※スマホの方は拡大して見てください。

CEFR

ー出典元:Cambridge Assessment English ‘Using the CEFR: Principles of good practice’ (英語)

この表から、大学入試共通テストで出題されるA1〜B1というのは、基礎から中級くらいの内容であるということがわかります。

表記にも変化あり

writing

これまでのセンター試験はアメリカ英語の表記でしたが、いろいろな場で英語を目にすることを想定して、場面に応じた「イギリス英語」の表記も使用する可能性があることが発表されています。

プレテストでもアメリカ英語を使用しているので、どの程度反映されるのかについては不明ですが、アメリカ英語が主体になるのはあまり変わりがないと考えられます。そのため、イギリスの会社の広告ということが明らかに分かる場合に

アメリカ英語とイギリス英語はそもそも単語が違ったり、表記のルールが違ったりするので、代表的なものだけでも押さえておくと本番の試験であまり驚かずに解くことができるかもしれません。

リスニングの話者と読み上げ回数

listening

⾳声については,多様な話者による現代の標準的な英語を使⽤する。
読み上げ回数については,(中略)1 回読みを含める
⼗分な読み上げ時間を確保し,重要な情報は形を変えて複数回⾔及するなど,⾃然なコミュニケーションに近い英語の問題を含めて検討する。

全ての問題を1 回読みにする可能性についても今後検証しつつ,当⾯は1回読みと2 回読みの両⽅の問題を含む構成で実施することとする。

「多様な話者」について明確な説明がありませんが、さまざまな地域の英語や話者が男女一方に偏らないという解釈で良いと思います。

日本の英語教育はアメリカ英語がメインで行われているので、他の地域の英語に少しなれておく必要があるかもしれません。

代表的な地域の英語の説明、いわゆる「英語のなまり」についてはTOEIC対策の記事の中で説明していますので、どんなものかが知りたい方はぜひチェックしてみてください。

読み上げ回数は、当面は問題によって1回読みと2回読みのものがあるということです。
プレテストでは1回読みの割合が半分くらいでしたので、これを元に問題が作成されることが予想されます。

センター試験は2回読みだったので、それを前提とした対策もできていたのですが、少し対策の方法を変える必要があります

大学入学共通テストのまとめ

近年の教育改革に即した、実戦を重視した出題がされるということがおわかりいただけましたでしょうか?

アクセントと発音問題は、正しく発音できているのに間違える方が多い印象だったので、個人的には廃止になることでいい効果も生まれるのではないかと思います。

短文の文法問題がなくなる(予定)のは、かなり大きな変更ですが、単語やイディオム、フレーズを覚えておくのはやはり重要だと思います。

長文が多いため、知らない単語が出てきてもうろたえず、集中して取り組める方が得点しやすい試験になるのではないかと思います。

注目!大学入試英語成績提供システムとは?

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大学入試英語成績提供システムは、英語の4技能を評価するために民間で広く実施されていて一定の評価がある英語の試験の結果を利用する仕組みです。

成績の利用のしかた

同一の試験かどうかにかかわらず、共通IDを記入した試験のうち実施日の早い2回が対象です。
受検者が成績の良かったものを2回選べるシステムではないことに注意してください。

3つの受検期間があります。基本的な受検期間と成績提供時期は以下のとおりです。

受検期間 成績提供
開始時期
利用例
A 7月頃まで 9月以降 総合選抜・学校推薦型・一般選抜
B 9月頃まで 11月以降 学校推薦型・一般選抜
C 12月はじめ頃まで 2月以降 一般選抜

ただし、受験する大学によって必要な試験や成績入手期限が異なる場合がありますので、志望校が決まっている方は、各大学のお知らせを参照しておくとよいでしょう。

また、大学によっては、システムに登録されている前年度の成績を利用することもできますので併せてチェックしておきましょう。

導入が決まっている試験とその比較

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導入が決まっている試験は、以下のとおりです。

ケンブリッジ英語検定ーケンブリッジ大学英語検定機構

実用英語技能検定(英検)ー公益財団法人日本英語検定協会

GTECーベネッセコーポレーション、Berlitz Corporation、ELS Educational Services

IELTSーブリティッシュ・カウンシル、ケンブリッジ大学英語検定機構、IDP:IELTS Australia

TEAPー公益財団法人日本英語検定協会

TEAP CBTー公益財団法人日本英語検定協会

TOEFL iBTーテスト作成:ETS、日本事務局:CIEE

TOEIC L&R、S&Wーテスト作成:ETS、日本事務局:IIBC(2019年7月に取り下げ発表)

※スマホの方は拡大して見てください。

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注釈)

成績表示方法は、試験により異なり、この他に各技能の点、合否、他のスケールでのスコアなどが表示される場合があります。

試験方法のLRWSは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングを表しています。

英検の4級・5級は面接がないため、ここでは記載していません。
(本システムを導入した意味もあまりありません。)

各試験のスコアとレベルの目安

では、各試験の級やスコアはCEFRのどのレベルに対応するのでしょうか。

以下が対応表です。

※スマホの方は拡大して見てください。

score

出典元:英語4技能試験情報サイト 「大学入試英語成績提供システム」に参加予定の資格・検定試験概要一覧

試験により対応するレベルがかなり異なることがわかります。

2回までしか成績が採用されないことを考慮すると、自分のレベルに合った試験を見極め、受検することが必要になってくると考えられます。

ちなみに、英検2級が高校卒業程度の難易度にあたるとされていますので、B1周辺以上の英語力が求められていると考えていいと思います。

おすすめの試験・各試験対策

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では、こんなにたくさん試験がある中でどれを選択すればよいのでしょうか。

まず、各試験のイメージや特徴をざっくり説明してしまうと以下のようになります。

各試験のざっくりイメージ・特徴など
ケンブリッジ英語検定:難易度が高め。特にリスニングはカジュアルな言い回しが多く、苦戦する人が多い。日本の英語教育を中心に学んできた人には難しい試験かもしれない。
英検:2級までは出題される範囲がほぼ決まっている。単語帳も出ているので比較的対策しやすい。1級は語彙問題が非常に難しいとされる。日常生活から、アカデミック、ビジネスまでと幅広い。
※英検CBT英検2020 1day S-CBTが利用できます。
GTEC:アカデミック版。レベルが分かれているので、自分のレベルをある程度見極めて受検することが必要。
IELTS:留学やワーキングホリデーなどに利用されることが多い試験。アカデミック向け。イギリス英語中心でその他の英語もあり。
TEAP:アカデミック向け。難易度は幅広い。
TEAP CBT:TEAPのコンピューターテスト版。タイピングなど英語力以外の技術も多少必要になってくるので、練習は必要。
TOEFL iBT:アカデミック向け。アメリカ英語のコンピューターテスト。スピーキングはリーディングやリスニングなどとの複合問題で録音式。

高校生の方が受検することを考えると、アカデミック向けのものが望ましいと思います。

この中で対策しやすいのは、対策本も多い英検でしょうか。

注意したいのは、受験方式がCBTとなり、通常の英検と異なることです。

取得した受験級も受験可能で、取得すれば通常の英検と同じ資格を得ることができます。

成績提供システム利用の英検
英検CBT
・4技能すべてコンピューター受験
・マウス操作(RL)とキーボード入力(W)、吹込み(S)
・年3回実施のうち第1回と第2回が利用可能
・専用のテストセンターで受験する必要がある(全国16都道府県)
・個人でインターネット申込
英検S-CBT
・画面に問題が表示される
・紙にマーク(RL)、手書き(W)、吹込み(S)
・年2回実施
・専用のテストセンターで受験(約260箇所)
・個人でインターネット申込
・予約申込→本申込みの2ステップ
英検S-Interview
・CBTでは対応できない合理的配慮が必要な方向けの試験
・特別措置申請が必要
・会場受験(約400箇所)
・個人でインターネット申込
・予約申込→本申込みの2ステップ

当ブログでも、英検対策の記事を多数公開しています。

 

その他におすすめなのが、TOEFL iBTです。

認知度も高く、アメリカ英語に慣れている方が多いからです。

TOEFL iBTは公式の参考書が発売されているので、対策もしやすいと思います。


 

この他に対策本が発売されているのが、GTEC(高校生まで向け)です。

公式の問題集が出るということに関しては賛否両論あるようですが、せっかく模擬問題があるのであればしっかり対策しておきたいですよね。

GTECは対策本を探す際には、Core、Basic、Advanced、CBTのいずれかに対応したものを探してみてください。CBTが一番難しく、Coreが易しくなっています。
※GTECは学生・社会人向けのAcademic、Businnessもあるので間違えないように注意してくださいね!

公式からガイドブックも発売されています。
ここでは、Advancedの公式ガイドブックをご紹介します。1回分の模試もついていますので、今後どの試験を受けるのかを決定するのに参考になるかと思います。


一番難易度の高い、GTEC CBTの問題集です。最新版は第2版です。


まとめ

今回は、公開されている情報を整理して、センター試験に代わる大学入学共通テストと大学入試英語成績提供システムについてまとめてみました。

初年度受ける予定の方も、その後受ける予定の方も、それぞれの試験の特徴を理解して、予行演習しておくのも良いかもしれません。

また詳細な情報が出ましたら、本記事に追記していきます。

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