TOEICを主催しているETSは2019年6月25日にTOEIC Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック(以下、TOEIC公式単語帳)を発売すると公開しました。えいごログでは早速Amazonで予約注文して発売日前に入手しました!
今回はTOEIC公式単語帳について、あらゆる確度から徹底検証して、既存のTOEIC対策単語帳と比較してみたいと思います。
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TOEICの公式単語帳とは?
今回発売される『TOEIC® Listening & Reading 公式ボキャブラリーブック』はTOEIC公式初の頻出単語集というフレコミで発売がされています。
そうなんです。TOEICの公式単語帳自体は、実は過去にも発売されたことがあります。『TOEICテスト 公式問題で学ぶボキャブラリー』という本でしたが、扱っている単語の難易度が低く、TOEIC600以上を目指す場合には不要で、人気も出ませんでした。
結局、公式単語帳は大コケして、ETSは約6年もの間、単語帳については発売をしてきませんでしたが、今回また改めて発売することとなりました。
理由はおそらく「金のフレーズ」を始めとして、かなり精度の高い単語帳が世間に広まってしまったからでしょう。TOEICはもともと過去問や解答などを一切開示しないことで有名ですが、一部のTOEICマニアたちの攻略もあって、頻出する単語や問題内容についての特定が進んで来ています。どうせよく出る単語がバレてしまっているなら、このまま頻出単語帳を外部で出版されて自分たちの利益がなくなってしまうよりも、自分たちで公式と銘打って頻出単語帳を出してしまおう!とETSが考えるのは至極当然のようにも思います。
ちなみにETSが「頻出」単語帳として公式単語帳を出すのは初めてなので、昔も発売していたじゃないかと思った方(私含め)は、上手いことETSに転がされています(笑)
いずれにせよ、ETSが小細工してまで発売に踏み切った「頻出」単語帳です。
これからTOEICを受験されるあなたは買っておくしかない一冊だと思います。
従来のTOEIC単語帳との違い
従来のTOEIC対策用単語帳として有名なものと言えば、「金のフレーズ」と「金のセンテンス」が挙げられます。詳細はリンク先の記事にも書いていますが、どちらもTOEICマニアのTEX加藤先生による著書で、TOEICを受験したときのメモを元に定期的に内容をアップデートしているため、いつでもTOEICによく出る単語を覚えることができます。
ETSは今回、金のフレーズ、金のセンテンスを潰すために公式単語帳を発売したのではないかと私は勝手ながら邪推しています(笑)
さて、従来の単語帳との違いというテーマに戻って話しますと、やはり「公式」が出しているという部分は強いです。自分たちの試験データを誰よりも詳しく把握できるはずですから。
また、テストに出たままの例文で過去問から選別した1000語の頻出単語を学べるのも公式ならではの強みかと思います。近年のTOEICではリスニングのPart2などを中心に難化が進んでいますが、今回発売する公式単語帳では発音も米国式と英国式の2つの音声を収録するという徹底ぶりです。これも従来の単語帳ではあまり見られない部分かと思います。
注意点としては、やや収録単語の難易度が低い。また文章の意味が黒字なので、赤シートで隠しても文章の意味は見えてしまいます。あと、表紙が思ったよりキラキラしています笑
レベル感としては、以下のような順番でしょうか。
銀のフレーズ<公式単語帳<金のフレーズ<金のセンテンス
特徴まとめ
上の画像は発売前にTOEIC会場で私がもらったチラシです。公式であることを全面に押し出しています。
さて、今回発売される公式単語帳の特徴を以下にかんたんにまとめます。
TOEIC公式単語帳はこんなあなたにオススメ!
TOEICの公式単語帳は、これから初めてTOEIC受験をされるあなたに向いています。
あなたがすでにTOEICの受験経験がある場合は、TOEIC700点以下で語彙力が欠落している実感がある場合におすすめです。
・短期間でTOEICの点数を700点以上に上げたい方
・公式単語帳を使ってみたい方
公式単語帳のオススメ勉強法
TOEIC公式単語帳は、当然TOEICによく出るものが集められています。なので、ぐるぐると周回してすべての単語の意味を覚えられるようにがんばりましょう。単語覚えるのはニガテ…というあなたも以下の通り勉強してみて下さい。きっと単語が定着して、本番で力を発揮できることでしょう!
まとめ:買う?買わない?
金のセンテンスのときも行いましたが、買うのか、買わないのかの恒例のジャッジタイムです!
あなたが以下に当てはまれば、TOEIC公式単語帳を購入してみる価値アリだと思います。
・語彙力が不足している自覚がある。
・初めてTOEICを受験する。
なお、TOEIC上級者(スコア800以上)には、正直レベル感的に不要な単語帳です。レベル感としては、銀フレと金フレの間くらいです。